佐々木工務店 TOP別荘施工作品集#40 2014-Oiwake-M

 #40 2014-Oiwake-M
軽井沢 追分

古材の空間

 
外観は落ち着いたグリーンの木調サイディングと茶色の屋根
その外観は自然に溶け込みやさしい雰囲気ですが、中には遊び心が満載の空間が広がります。

お施主様が今まで集めていた戸板や梁材を使い、好きなものに囲まれた家を作る
そんな思いを実現すべく建築されたこの建物には、素敵なものがあふれています。
正面と右の開口部は各々江戸時代のものと思われる戸板を使用しました。
当時の日本人の身長から来るのか、戸板はすべて175pほどしかありません。
このままでは不便なので戸板には上下合わせて15pの框を取り付け、190pの建具につくりかえました。

正面の千本格子の建具の方立となっている柱は、旧家の大黒柱。
その柱には当時の大工の墨書きが残っており、弘化2年4月12日の文字。
1845年に当時の大工によって建てられた大黒柱は再びここで息を吹き返しました。



大黒柱の墨書きは2階の小屋裏収納の壁に隠れてしまうため、
そこに小窓を設け、のぞけるようにしました。


2階フリースペース
天井はロシアカラマツの羽目板貼り、床はチークのフローリングブロック。いずれも弊社の倉庫に長く眠っていた在庫品。
吹抜けに下がっている照明器具は大正時代のものだとか...。


玄関わきの引き戸と戸袋
引戸はもともと障子紙を張って使用されていた千本格子の建具を流用。
後でお施主様が自分で紙かガラスを施工する予定だとか。
戸袋には素敵なテクスチャーの印版タイル。
昔の技術なのでタイルは少し変形していたり、色が各々違っていたりしたので、
貼る前に外で仮並べをして色の差が大きく出ないようにしました。
いまどきのタイルを貼るのとはその手間が全然違います。


玄関の地板は欅の一枚板。
新しい材には決して出せないよい色です。

 
階段も制作しました。
階段板は弊社在庫とお施主様所蔵をあわせて。
段ごとに樹種が変わるような面白い階段が希望ということで、ニレ・クリ・チークのmix階段となりました。

 御支給いただいた照明器具と、碍子
配線方法が今と昔では異なるので少しアレンジが必要でしたが、綺麗につきました。

竣工後、2階へ上がるための階段箪笥がお施主様によって運び込まれました。
少ししてお伺いした際に目にした調度品や家具はどれも素敵で、面白いものでした。
今回は特殊なコンセプトを持つ家でしたが、お施主様の夢をかなえるその一端を担えたのかと思うと
とても嬉しく思います。

建築とは、
単なる箱や間取りを提供するものではなく、
その人の夢
そこに暮らす時間
その他いろいろな物を提供するということなのだと再確認いたしました。
 


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